2025.08.10

命を守るために、知っておくべきこと。キックボクシングにおける「リング禍」とは

こんにちは!埼玉県春日部市に拠点を置くキックボクシングジム、The Thunder GYMです。

近年、格闘技のプロ、アマチュア問わず、「リング禍(りんぐか)」という言葉を耳にする機会が増えました。

これは、試合中のアクシデントが原因で、選手が重い障害を負ったり、最悪の場合、命を落としてしまったりする悲劇的な出来事を指します。

「格闘技は危険なスポーツ」という認識は昔からありますが、私たちが指導するキックボクシングは、正しい知識と準備があれば、安全に、そして楽しく続けられるスポーツです。

しかし、リング禍が増加傾向にあるという事実は、真剣に受け止めなければなりません。

このブログ記事では、リング禍とは何か、なぜ近年増加しているのか、そして私たちThe Thunder GYMが安全対策としてどのような取り組みをしているのかについて、詳しくお伝えしていきます。格闘技を愛するすべての方、そしてこれからキックボクシングを始めようと考えている方にとって、安全に格闘技を楽しむためのヒントになれば幸いです。


リング禍とは?なぜ近年増加しているのか

リング禍とは、ボクシングやキックボクシング、総合格闘技などの格闘技において、試合中や練習中の事故が原因で選手が死亡、または深刻な障害を負うことを指します。

その原因は、脳出血や脳挫傷など、頭部へのダメージが蓄積されることによるものが多いです。近年、このリング禍が増加傾向にある背景には、いくつかの要因が考えられます。

アマチュア選手の増加と経験不足

コロナ禍を経て、フィットネス目的や趣味として格闘技を始める人が増えました。それに伴い、アマチュアの大会に出場する人も増えています。しかし、アマチュア選手の中には、まだ経験が浅く、適切な防御技術やダメージコントロールが身についていない人も少なくありません。

経験の浅い選手が、ハイレベルな選手と対戦したり、十分な準備ができていないまま試合に臨んだりすると、不必要なダメージを負うリスクが高まります。プロの試合と違い、アマチュアの試合では、ヘッドギアやスネ当ての着用が義務付けられている場合がほとんどですが、それでも頭部への衝撃を完全に防ぐことはできません。

格闘技の「エンターテイメント化」とリスク

近年、格闘技はより大きなエンターテイメントとして注目を集めています。それに伴い、派手なKOシーンや、スリリングな試合展開が求められる傾向が強くなりました。

その結果、選手は観客を沸かせるために無理な攻撃を仕掛けたり、レフェリーやセコンドが試合を止めるタイミングを逸してしまったりするケースが見受けられます。これは、選手に不必要なダメージを与えることに繋がり、リング禍のリスクを高める一因となります。

もちろん、観客を楽しませることもプロの選手の使命の一つです。しかし、何よりも優先されるべきは選手の安全です。格闘技界全体で、このバランスをどう取るべきか、真剣に考えていく必要があります。

医療体制の不備

地方のアマチュア大会や、比較的小規模な興行の場合、医療体制が不十分なこともあります。リング禍は、試合直後だけでなく、数時間後、あるいは数日後に発症することもあります。試合会場に常駐する医師や、迅速な救急搬送体制が整っていない場合、選手の命に関わる事態に繋がる可能性があります。

「リング禍」は、単なる運の悪さで起こるものではありません。選手のスキル、試合のルール、レフェリーの判断、そして医療体制など、様々な要因が絡み合って発生するのです。


The Thunder GYMが考える、安全なキックボクシングのために

私たちThe Thunder GYMでは、キックボクシングを安全に、そして安心して続けていただくために、以下の取り組みを徹底しています。

1. 丁寧な指導と、個々のレベルに合わせた練習メニュー

当ジムでは、初心者の方からプロを目指す方まで、それぞれのレベルに合わせたクラスを用意しています。特に初心者の方には、いきなり強いパンチやキックを打つのではなく、正しいフォームと防御技術を身につけてもらうことに重点を置いています。

サンドバッグ打ちやミット打ちでは、トレーナーがフォームを細かくチェックし、身体に無理のない動きを指導します。また、スパーリングを行う際も、経験豊富なトレーナーが必ず立ち会い、選手の動きを常に監視しています。

2. スパーリング時の安全対策の徹底

スパーリングは、キックボクシングの上達に欠かせない練習です。しかし、同時に最も怪我のリスクが高い練習でもあります。The Thunder GYMでは、マススパーリングを徹底しています。

マススパーリングとは、実戦形式の練習方法の一つです。通常のスパーリングがKOやダメージを与えることを想定しているのに対し、マススパーリングは、相手にダメージを与えないことを最大の目的として行われます。

当ジムでは、「相手に怪我をさせないこと」「怪我をしないこと」を最も重要なルールとしています。

相手に強い打撃を与えすぎたり、不用意な動きで怪我をさせてしまったりした場合は、トレーナーがすぐに指導に入ります。また、少しでも異変を感じた選手には、すぐに練習を中断させ、休ませるようにしています。

3. 体調管理の重要性を伝える

リング禍は、試合中のダメージだけでなく、選手の体調不良も大きく関係しています。私たちは、日頃から会員の皆さんに、十分な睡眠、バランスの取れた食事、そして適度な水分補給の重要性を伝えています。

また、練習中に少しでも頭痛やめまい、吐き気などの体調不良を感じた場合は、すぐにトレーナーに報告するよう徹底しています。無理をして練習を続けることは、大きな怪我につながる危険があるからです。

4. プロテスト・アマチュア大会出場への慎重な判断

選手としてプロテストやアマチュア大会への出場を希望する会員の方には、まずトレーナーがその技術レベルや心身の状態を慎重に判断します。

十分な実力が身についていないと判断した場合は、無理に出場を勧めず、さらに練習を重ねてから挑戦するようにアドバイスしています。選手としての夢を応援することはもちろんですが、何よりもその安全を守ることが私たちの使命だからです。


最後に

The Thunder GYMは、キックボクシングを「楽しい」と感じていただくことを一番に考えています。しかし、「楽しい」の土台には、「安全」がなければなりません。

格闘技の持つ厳しさと向き合いながらも、安全への配慮を怠らない。この両立があってこそ、心身ともに充実したキックボクシングライフが送れると信じています。

私たちは、リング禍の増加という現実から目を背けず、これからも会員の皆様一人ひとりの安全を第一に考え、指導にあたってまいります。

キックボクシングに少しでも興味がある方、安全な環境で楽しく身体を動かしたい方は、ぜひ一度The Thunder GYMに足を運んでみてください。皆様のお越しを心よりお待ちしています。

Contact

お問い合わせ

TEL 080-5353-7222

営業時間
6:00〜21:00
定休日
なし

当サイトでは、お問い合わせや予約に際し、LINE公式アカウントを通じてユーザー様の情報を取得する場合があります。
取得した情報は、対応および管理目的にのみ利用し、第三者に提供することはありません。
詳細は、当社の プライバシーポリシー をご確認ください。